元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

謙虚になれよ!

ぼくは大学生時代、

ある番組にハマっていました。

 

その名は、

マネーの虎

 

2001年から2004年まで放送されていた、

リアリティ番組で、

金を求めた参加者が、

企業で成功を築いた社長たち(虎)の前で、

自分のビジョンを説明し、

金を出資してもらうという企画です。

 

虎と言われる社長は、

どれも個性派揃いで、

虎と参加者との激論、

そして目の前で現金の束が動く様子が1つの見所として人気を博していたそうです。

 

ぼくはリアルタイムでは見られませんでしたが、大学生時代に知り、

当時すっかりハマっていたのを覚えています。

時には過激な言葉も飛び交い、

印象的なシーンの1つがこの

「謙虚になれよ!」でした。

 

因みにテレビ放送は終了していますが、

当時の虎の1人が、

「令和の虎チャンネル」という同じ趣旨の企画をYouTubeでやっていますので、

興味があればぜひ。

 

令和の虎チャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCTyKZzmKi95wxmCg9rU-j6Q

 

 

さて、そんな懐かしいマネーの虎

ふと想起させる出来事が学校にてありました。

 

結論から言うと、

最近自分に謙虚さという物が足りていなかったのかもしれません。

 

 

カメルーンに来てもうすぐ10ヶ月目。

1年の折り返しも見えつつある今、

同時に活動の成果を求めるが故の、

焦りを感じています。

 

そして私の中での成果とは、

きっと現地の先生たちに何か根付かせる。

ということです。

バカンス前の昨年度末は、

純粋に授業を楽しみ、とりあえずやってみるの精神で取り組んできました。

一方で現在では、色々今まで見えてこなかった部分が見えるようになり、

どうしたら効果的に効率的に自分の目標を達成できるかに拘っているように思います。

 

前回の事務所長とJICAの会議によって、

ほぼ全ての先生たちは自分の授業を手伝ってくれるようになりました。

まだまだ自分の意図を100%把握はしていないだろうけど、

先生の代わりの存在ではないという認識は

浸透したようです。

 

ようやく土俵に乗ったと言ったところでしょうか。

 

 

しかし、ここから自分の技術やノウハウを先生たちに浸透させるのはまた別物。

かなり難しいと感じています。

 

結局、自分のやり方を受け入れるのもそうでないのもその人次第です。

 

一方でこちらとしては、

しっかり先生たちに何かを残して成果を作りたい。

そんな狭間で揺れ、

先生がこちらの思うように動いてくれなかったり理解してくれないことに対する疲労があります。

先生に対する期待値もぼくが勝手に引き上げてるのかもしれません。

 

 

しかし冷静にカメルーンの先生の立場で考えると、ぼくももっと謙虚にならないといけないと思うところもあるのです。

カメルーンでは先生の地位は高く、

それぞれが誇りを持って仕事をしています。

 

当然ぼくよりも教壇経験が豊富なだけあって、

フラッと来た若い日本人が外からガミガミ言っていたら、そりゃ先生たちにとっても面白くないでしょう。

統計的にカメルーンよりも日本は教育水準が高いのは事実ですが、

だからと言ってぼくがカメルーン人の先生たちよりも全てにおいて優れているという訳では当然ありません。

 

そしてカメルーンの先生たちにとっては、

ぼくの成果がどうであるのか関係ありません。

ぼくは少し謙虚さを忘れ、

与えることばかりにとらわれ、

謙虚さを欠いた空回りしていたのかもしれません。

 

 

着実に事が運んではいます。

焦らず、そして自分だけで悩まず

先生たちとお互い学び合い、

その結果子どもたちに何か還元する。

そんなサイクルを回していきたいです。

 

結果は後からついてくると信じて、

今は目の前のことに一生懸命取り組みます。

 

 

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