元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

〜現地の生活〜お釣りが貰えない世界

お金にガッつくカメルーン人。

でも汚れきった汚い紙幣を平気で運用し、

そして雑に扱う矛盾。

 

そんなカメルーンのお金事情で、

必ずぶち当たる壁があります。

 

 

 

 

それはカメルーン全土で発生している

硬貨不足。

 

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カメルーンでは硬貨がかなり不足しており、

硬貨がないからお釣りが返せない。

硬貨ないという理由でタクシー乗車拒否。

硬貨がないため端数合わせで要らない物を買わされる、またはキリのいい数字にされる。

 

そんなことが日常茶飯事です。

 

日本では稀にタクシーの運転手に、

ワンメーターで万札を出すと嫌がられる。

そんな話を聞きますが、

基本的に日本では大きいお釣りを返す前提で

準備をしているため、

特に大きな問題にはならないと思います。

 

 

 

 

もちろんカメルーンの紙幣は、

1万cfa

5千cfa

2千cfa

1千cfa

5百cfa

(単位はcfaフランセーファといいます)

 

というように日本の紙幣よりも、

バリエーションが多い分、

紙幣の汎用性は高いと思われますが、

やはり硬貨が必要なシーンは沢山あります。

 

その明確な理由は不明ですが、

カメルーン人の話では、

中国人が小銭を囲い、それを中国に持ち帰り

溶かして鉱物として再利用する。

そんな話がありました。

 

実際に中国人グループが、

大きい麻の袋に大量の硬貨を詰めこみ、

中国に持ち去ろうとした事案で、

実際に逮捕された例もあります。

 

 

全てが中国人によるとは限りませんが、

硬貨不足の理由の1つと言えるでしょう。

それほどカメルーンでは、

深刻な問題なのです。

 

 

 

 

例えば任地の市場で買い物し、

1個100cfaのトマトを買うために

1000cfaの紙幣を出すと、

お店からは露骨に嫌がられ、

拒否される又は他の物もセットで買わせようとします。

 

なぜならその際のお釣りは、

500の紙幣+4枚の100硬貨。

 

硬貨不足のカメルーンにとっては、

この取引は割りに合わない。

そう判断してしまいます。

 

 

別の例えで、

市場のトマト6つで600cfaを買うために、

1000cfaの紙幣を出します。

当然お釣りは400cfa、硬貨4枚分。

しかし彼らは硬貨4枚を出すよりは、

客にもう100cfa出させ、

お釣りで500cfaを返す方が合理的だと考えます。

 

従って頻繁に、

小銭あと100cfa持ってない?

と聞かれることがあります。

 

 

 

それだけカメルーンでは硬貨というものが、

金額以上に価値のある物という認識があります。

 

 

もちろん大きいスーパーやレストランでは、

比較的大きい1万cfaなど崩しやすいですが、

スーパー特有の嫌がらせもあります。

 

 

それはこちら。

 

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5cfaであり、日本で言う5円玉です。

スーパー特有ではありますが、

この硬貨な問題点は、

小銭が少額すぎてスーパー以外の場所では、

受け取ってもらえない。

そんな事態が起きます。

この5cfaを20枚セットで100cfaとして、

お釣りで返されることもありますが、

それも同じこと。

 

もはや貨幣としての価値がしっかり機能していないと言わざるを得ない状況です。

 

 

 

旅行者は両替したばかりの時点では、

紙幣のみで大きなお金になってしまうのが普通です。

そう言う意味では、

カメルーンにおいて両替したばかりの旅行者にとっては、

いきなりハードモードを突きつけられる。

 

 

そんな日本では考えられない現象が、

ここカメルーンでは普通なのです。