元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

【書類公開】協力隊の選考

協力隊の選考に関する記事が続いています。

前回の内容を前提に進めていきますので、

まだの方はこちらから!

 

kyouryokutai.hatenablog.jp

 

 

今日は実際にぼくが選考で書いた書類を公開します。

色々な方の力を借りながら作成したもので、

少しでも書類作成の際に参考になれば嬉しいです。

 

 

実際の書類公開

 

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上記が実際にぼくが書類選考で送った内容です。

決してお手本になれるような質ではないため、正直恥ずかしい限りですが

少しでも今後協力隊を検討する方々の参考になれば嬉しいです。

 

 

意識したこと

ボランティア活動に参加する動機、抱負について

ここは自身のストーリーがとても反映される部分です。

志望動機は人それぞれだと思うので、

ぼくは「ハゲワシと少女」という具体的なきっかけを記述しました。

よくあるのが、

「学生時代に途上国に旅行して〜」

スタディーツアーに参加して〜」

とありますが、それはあくまでも入り口であり

その先の何の出来事がきっかけで国際協力に関心を持ったのか。

ここがとても重要な部分だと思います。

 

ハゲワシと少女に関しては、ナショナルジオグラフィックからこちら!

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

 

自身が考えるボランティア活動の意義、目的について

ここは前回もお伝えしたように、

なぜボランティアなのか。

この疑問に明確に自分なりの答えを用意しておく必要があります。

ぼくの場合は、ボランティアだからこそ現場の最前線で現地の人と関わることができる部分が魅力の1つだと考えていました。

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」

この例のように、協力隊は技術協力であるため資金援助とは違う領域で活動しているという

部分にも注目すべきです。

これらを踏まえた上で、ボランティアとしての目的を考えるとより内容に深みが出ます。

 

 

その職種を選択した理由

その職種を選択した理由を述べる部分です。

まずは選択した職種の内容を理解するとともに、

その職種が求められている背景まで汲み取って考えられるといいですね。

ぼくの場合は、「教育」や「子ども」に関心がありました。

対象となる職種は小学校教育だけに限らず、

幼児教育・青少年活動・環境教育・日本語教師・スポーツ系

など様々です。

その中でも特に義務教育で重要な時期を担う学校現場で活動できる小学校教育が、

自分の選択でした。

 

正直、ぼくが現場経験がなく小学校の免許も持っていない。

そんな人がボランティアや大学の教育学を少し勉強した程度で、

通用するスキルが身についているとも思いませんでしたが、

選択した職種に対しての経験や武器を当時は伝えたかったのだと思います。

 

 

職種に対しての経験やセールスポイントについて具体的に、要請内容との適合性

この部分は自分の強みをアピールする場所です。

ここでは、小学校教育隊員の資質を問われたときの強みを答えています。

ここでも大切なのがストーリーです。

冒頭で簡潔に自身の強みを述べた後に、それを裏付ける具体的なストーリーを述べています。

自分が選んだ要請内容についての適合性も問われているため、

自分の強みを一方的にぶつけるのではなく、

その要請内容に対して求められている部分を推測し、

それに対して自分の強みをぶつけるようなイメージで書きました。

 

ぼくの場合は途上国という未知の環境に対しても、

課題を解決できるアピールをしていました。

また協力隊の派遣目的の1つに異文化交流の要素もあったため、

それを裏付けるストーリーを強みとして述べています。

 

 

 

職種に携わる際に想定される自身の弱点

ここは他の面接でも一緒だと思いますが、

きっと面接官は弱点を知りたいのではなく、

その弱点を理解した上でどのように過ごしていくのか。

ここが気になる部分なんだと思います。

 

今より、

未来の話をしながら弱点を克服していくスタンスをアピールしていたのだと思います。

「経験不足」という弱点はどうやっても埋めることができないので、

逆に開き直って、経験がないからこそ固定概念に捉われず活動できるという言い方をしていました。

 

今では実際に現地で活動したからこそわかりますが、

小学校教育においては、

現場経験がなくても今までぼくたちが受けてきた教育を理解していれば、

十分だと感じました。

どんな経験が豊富な人でも、現地の人とのコミュニケーション不足や物やお金の限界など

外的要因で日本と同じように上手くいかないということがほとんどだからです。

 

 

自己PR

上記で述べた職種に関する強みとは別の部分で自己アピールをする場所です。

ぼくの場合は、

途上国=衛生環境が悪い=JICAは健康診断の結果も選考で重視している=健康な人が望ましい

このようなロジックから生まれた強みでした。

少しネタっぽい感じになっていますが、

社会人の経験も踏まえながら、厳しい環境に適応する力をアピールしていました。

 

 

帰国ボランティアの体験談やエピソードで心に残るエピソードとは

実際にどこまで協力隊の活動をイメージしているか。

この部分を問われている項目だと思います。

前回の記事にも書いたように、

様々な情報源から帰国ボランティアの体験談や活動について知る機会があります。

具体的な活動手法を書く、その人のマインドを現したエピソードについて書くなど

書き方は様々です。

 

ぼくはJICA市ヶ谷の図書室で小学校教育隊員の活動報告書を中心に閲覧し、

その中で印象に残ったものを書きました。

面接編で詳しく書きますが、

面接でこのエピソードを選んだ理由を質問され、

それに答えた時の相手の反応を見て、

合格を確信しました。

 

 

派遣後にどのような活動を行うのか、活動内容や日常生活を含め具体的に

協力隊活動は現場での活動が全てではありません。

現地の人たちと一緒に生活を共にして、理解をするというのも活動の1つです。

ここも、行ったことのない途上国に対してイメージでしか語れない部分ではありますが、

日常生活についても、

現地の人たちとどんな風に関わっていきたいのかアピールするのも大切だと思います。

 

 

帰国後の参加経験をどのように活かすか

この部分は本人の意向が強く現れる部分のため、

回答に正解も不正解もありません。

ただ重要なのが【協力隊をゴールにしないこと】です。

実際に協力隊の活動で充実感と共に燃え尽きてしまい、

その後日本の社会に馴染むことができない。

そんな人もいると噂が協力隊間でも流れています。

 

協力隊の経験によって大きく価値観が変わることもあると思いますが、

現時点の自分の気持ちを真っ直ぐに伝えていきたい部分です。

ちなみに僕自身は応募時点では、

学校の先生、または大学院の進学と書いていますが

今はどちらもピンと来ていないのが正直なところです。

このように、派遣前後で価値観や考え方が変わることは決して珍しくありません。

 

 

大切なのはわからないなりにイメージすること

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「ハゲワシと少女」


以上がぼくの応募書類でした。

今回の記事をきっかけに久しぶりに目を通しましたが、

今と考え方が変わっている部分と変わっていない部分がありました。

 

途上国に対しての理解が甘いと思う部分もあります。

しかし、ぼくの協力隊を志望した動機やマインドの部分は変わっていませんでした。

現地の人とのコミュニケーションを大切に、

現地のレベルに合わせて現地の人と一緒に活動をしていく。

この考え方は、実際に現地に行くと活動を円滑に進める上で非常に重要だと気づくはずです。

派遣前の段階では、その本質がわかりづらい部分もあるかと思います。

しかし、このコミュニケーションの部分はぼくだけでなく

大半のボランティアがその重要性を強く訴えると思います。

その理由がなぜなのか、

自分なりに推測して考えるだけでも選考を受けるにあたって、

意味のあるものだとぼくは思います。