元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

今後の方針

今日は自分語りです。

 

日本へ帰国してもうすぐ4ヶ月が経過します。

もうすっかり日本に馴染み、

日々変わらない生活を遅らせてもらっています。

現状はまだ協力隊の身分として、

一時帰国中という扱いで日本に滞在していることになっています。

先日JICAから通達が届き、

今後の進路に関する希望を問うものでした。

 

というのも、

協力隊の規定によると傷病や治安悪化によるなど日本一時帰国の滞在期間は

120日と決まっているからです。

つまりぼくが帰国したのが4月1日であることから今月末にはJICAとの契約が

本来であれば終了してしまうのです。

しかし、今回はイレギュラーな情勢であることから今月頭のオンライン会議で

3つの選択肢が提案されました。

今日はそれについて話します。

 

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①待機期間延長

1つ目は待機期間延長です。

つまり120日の規定を特例で延長し、

10月頭に情勢を判断し派遣可能かどうか検討する案です。

JICA曰く年内派遣を目指しての待機期間のようです。

 

【メリット】

・情勢によっては再度派遣されるかもしれない

・待機期間にJICA関連のプログラムや自己学習で自己研鑽できる

・籍を置いて置けるため手当が保証される

 

【デメリット】

・10月頭の判断で再派遣が難しければ強制終了(協力隊生活終了)

・待機期間中も派遣期間としてカウントされるため現地の活動期間が減る

・先の見えない不透明な生活が続く

 

待機期間延長をしたからといって、再派遣が保証されるわけではありません。

この3ヶ月は引きこもりつつ、語学力の向上(フランス語試験は見通し立たず)や

JICAのセミナーやそれ以外の外部の勉強会に参加していました。

中々気軽に出歩けない時期だからこそ振り切って知識を蓄える期間に使えたのは

良かったと思いますが、

ぼく世代の20代後半はバリバリ仕事をしている働いている様子を見ると、

なんとも言えない疎外感があるのは否めません。

4月から考えると約半年間今のような宙ぶらりんの生活が続くと考えると、

半年という期間を投資してまで、再派遣を待つメリットがあるのか自問自答する日々でした。

 

 

②登録制に移行

2つ目は登録制度です。

これは待機期間の120日で一旦協力隊の契約を解消し、

再派遣の目処がたったタイミングで再度契約を結び直し派遣をするという選択です。

登録期間は2〜3年間のため、情勢が落ち着いたタイミングで再派遣され

やり残した現地の活動を再開するといったものです。

主に現職参加(退職せず企業や組織に籍を残したまま参加する制度)の人たちは

こちらの選択となり、再派遣を待ちます。

 

【メリット】

・情勢が落ち着いたタイミングで派遣される

・契約が解消されるため、社会復帰することができる

・一度契約を解消するため残りの任期が担保される

 

【デメリット】

・情勢が落ち着くタイミングが不明確で、そのタイミングに自分の環境が変わる可能性

・契約が一度終わるため、退職して参加した人は次の環境をすぐ探す必要あり

 

登録性は割と現実的な選択だと個人的には思います。

コロナウィルスは現在アフリカはピークを迎え、

終息にはまだまだ時間がかかりそうです。

そのため、その期間に現職に復帰したり新しい環境でコミットすることは

再派遣を待ちながら社会復帰が可能であるため、

リスクを最小限に減らした選択だと思います。

しかし環境は常に変化するものであり、

例えば1年後に再派遣が可能という通知が届いたとしても、

所属先の状況や環境によっては再派遣に対して快く送り出してもらえる環境かどうかわかりません。

また、自分の場合は任期が2021年の1月末であることから再派遣が叶ったとしても

半年程度しか活動することはできません。

半年間のために今後わからない新しい環境を置いて、

任国へ戻る価値があるのかどうかは人それぞれの判断によるのだと思います。

 

 

③任期短縮で終了

3つ目は契約打ち切りとともに、協力隊生活の終了ということになります。

任期短縮という扱いになりますが、

JICAは今回の件を特例として捉え、任期満了扱いとして処遇を受けられるようです。

 

【メリット】

・次の進路に向けて素早い一歩を踏み出せる

・協力隊の経験を活かし、国際協力業界へすぐにチャレンジできる

 

【デメリット】

・退職参加組は新しい進路を早急に見つける必要あり

・任国へ戻る選択を諦めることになる

 

この選択は非常にシンプルでわかりやすいですね。

通常、任期短縮の場合は協力隊の手当を受け取れなかったり

JICAが設ける就職のプラットフォームの利用ができないなど制約があります。

しかし今回の場合は任期短縮であっても上記の手当や就職のプラットフォーム利用ができる他

扱いを「任期満了」されます。

国際協力業界へチャレンジするための要件として多くは、

途上国の現場経験が2年必要とされています。

今回の場合は2年に満たなくても任期満了として要件を満たす形になり、

協力隊の任期を待たずして国連やNGOなど国際協力業界に進むチャンスが開けます。

これはJICAの寛大な判断で隊員それぞれの尊重し、不利にならないような配慮がされています。

 

 

選んだ選択は?

長くなってしまいましたが、

ぼくは今回①待期期間延長を選択しました。

 

ぼくにとって任期は2021年の1月末までと考えると、

半年のためにカメルーンへ戻るのは厳しいと考え、

登録制の選択肢はありませんでした。

従って、延長or終了の2択でした。

 

正直に言うと最終的な決め手は、

次の進路が決まっていない中で所属先を失う不安感に勝てなかったからです。

 

おそらく多くの隊員は頭の中で、

「もう再派遣は難しいんじゃないか・・・」

そんな考えがよぎっていると思います。

ぼくもその1人で、正直難しいんじゃないかと思っています。

それであれば、すぐに次の進路を決めて社会復帰をして自立していかなければ!

と言う気持ちがある一方で、

次の進路も決まっていない中で露頭にさまよう不安感が最後まで拭えませんでした。

コロナによる景気悪化で有効求人倍率が下がっているという話もありました。

そんな見えない不安感に打ち勝つ決心がこの3ヶ月でぼくにはできませんでした。

きっとカメルーンにいる期間に先の進路を明確に考えられなかったツケが

回ってきたのかもしれません。

 

ということで、

次の10月頭まではもうしばらくこの生活が続きます。

そもそも退職して参加をした以上、次の進路を考える時期は必ず来るものです。

むしろ様々なしがらみがない自由な選択ができるからこそ、

自由であると同時に迷いによる不自由を感じているのが今の現状です。

再派遣の目処が立てば、この待機期間が価値あるものだったと言えると思いますが

そんな不確定要素に賭けるようなギャンブルをしたくはないため、

腹を決めて飛び込める次の進路を探しつつ、

継続して自己研鑽に努めていこうと思います。

 

以上が簡単な報告でした!