元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

【書類選考編】協力隊の選考

こんにちは、

前回に続き協力隊の選考に関して。

今日は書類選考についてお伝えします。

 

合格までもフローは、

書類選考+健康診断

人物面接+技術面接

合否発表

このようになっています。

 

書類選考は、

全てそうですが今後面接に進んだ際に、

書類の情報をもとに面接官は質問をすることが多く、

また会う前段階において、書類はその人の全てになるため

手を抜くことはできません。

協力隊に関する情報はたくさんあるので、

情報収集をしながら応募書類を仕上げていくと良いと思います。

 

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協力隊に求める人物像

いきなり応募書類に手をつける前に、

まずは協力隊に求められている人物像を知り、

どのようなマインドを持つ必要があるか知ることから始めていきましょう。

 

(1)開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
(2)異文化社会における相互理解の深化と共生
(3)ボランティア経験の社会還元

JICAボランティア事業の概要

 

協力隊事業の目的は上の3つです。

「途上国の人たちに貢献したい!」という気持ち一本で臨む方もいるようですが、

JICAとしては、帰国後の日本への社会還元も期待していると言うことがわかります。

つまり、協力隊に参加することがゴールではなく

その経験を踏まえてこれから活躍していってほしいという願いも

込められているのだと思います。

 

そして個人的に重要だと思うのが2番目です。

簡単に言うと互いの文化を理解し、お互い歩み寄るような活動をしていきましょう。

そんなニュアンスです。

これはシニアの隊員や自分のキャリアに自信のある人ほど陥りやすいのですが、

現地の人たちの働きぶりを見て、

「なんでこの程度もできないのか」

「なんでこっちの言うことがわからないのか」

「こちらはわざわざ教えに来てあげているのに」

 

このように現地の人たちに対しての期待が故のGIVEが強すぎて、

つい一方的な関わりになってしまうことです。

ぼくもその気持ちはわからなくないのですが、

お互いの価値観が違うため、

こちらの想定通りのいかないことがほとんどです。

時間が守れないのは怠慢なのではなく、

日本のように、みんなが時間管理を徹底している社会ではないから

仕方ないのです。

 

このように相手の文化や価値観をまず理解する。

そのためには現地の人々と一緒に生活をしながら、

信頼を築き、そしてこちらも理解してもらう。

これがかなり大事です。

ただ与えるだけではダメです!

 

これは日本大使館の職員さんが仰っていましたが、

協力隊というのは外交にも一役買っているそうです。

日本人が現地の人たちのためにボランティアとして活動し、

彼らと一緒に協働していく姿は、

日本とその国の関係性を繋ぐ架け橋のような存在のようです。

 

 

それぞれの項目

ぼくが応募した2017年秋募集を参照しているため、

形式が変わってしまっているかもしれませんが、

当時の項目を下に書きます。

応募した当時の自分が、

こんな情報知りたかった!

そんな主観ベースになるので悪しからず・・・

 

1)ボランティア活動に参加する動機、抱負について

こちらは志望動機です。

なぜ協力隊の応募に至ったのか、

その動機や理由、またどんなことをやりたいのか説明します。

国際協力は決してJICAだけではありません。

国連ボランティアやNGOなど様々な関わりがある中で、

なぜ協力隊なのか。

ここが重要だとぼくは思います。

 

2)自身が考えるボランティア活動の意義、目的について

協力隊はボランティアです。

そのため、ボランティアとして活動する意義や目的について

自身の意見を説明する必要があります。

1つ目と被りますが、ボランティアでなくとも国際協力は可能です。

むしろ有償資金協力(お金を使って国際協力をする)が国際協力の多くを占める中で

お金ではなく、技術を使って活動をするJICAボランティア。

ここに意味を見出して自分なりの考えを伝えることが大切です。

 

3)その職種を選択した理由

協力隊には約120種類の職種があります。

なぜ数ある職種の中でそれを選択したのか。

ここを簡潔につたえていきましょう。

 

4)職種に対しての経験やセールスポイントについて具体的に、要請内容との整合性も含め

その職種で活動をする際に強みとなる経験や自分の武器を説明する項目です。

要請内容とは、その職種ごとに具体的に求められる活動内容が書かれています。

応募の際は3つ希望の要請を選択することができるため、

その要請内容とマッチした自身のセールスポイントを説明できるとベストです。

 

因みにぼくの場合は、

職種:小学校教育

要請:カメルーンのムフー市の初等教育事務所に配属され、現地の小学校を巡回しながら

   情操教育の普及に努める

 

5)職種に携わる際に想定される自身の弱点

これは自身の短所を説明する場所です。

現地で活動する上で、自分の短所をどう乗り越えて活動をしていくのか。

この部分は必ず伝えたい部分だと思います。

面接官としてもこの部分でどれだけ、

わからないなりに現地の活動をイメージしてきているか判断する材料になります。

 

正直現地に行ってわからないことは沢山あります。

ぼくもそうでした。

協力隊OB・OGの話を聞いたり、自分の前任者とコンタクトを取り

直接情報を集めたりしていましたが、

当時はわかったようで全然理解できていませんでした笑

今ならわかる。それは現地に行ったからです。

面接官もそこは重々承知しているため、

どれだけイメージして想定しているか。ここが大切です。

 

6)自己PR

弱点に対して、自分は活動するにあたってどのような強みを活かせるか。

ここを説明する場所です。

個人的には別に活動に直結しなくても良いと思います。

結果的に日常生活や現地の人との些細なコミュニケーションから、

活動の幅が広がることもあります。

 

ぼくが街の公園にブランコを作ったのも活動とは全く関係ありませんでしたが、

日本人が作ったブランコが街の人たちに知れ渡り、

普段外出で忙しい教育事務所のボスに自身の活動をアピールすることができ、

味方につけることができました。

 

7)帰国ボランティアの体験談やエピソードで心に残るエピソードは

こちらも、面接官にとって応募者がどの程度活動のイメージができているのか。

またそのための準備や情報収集をしていたのか判断する部分です。

数あるエピソードの中でなぜそれを選択したのか、

その理由を自身の協力隊に対する価値観とともに伝えられたら最高です。

 

8)派遣後どのような活動を行うのか、活動内容や日常生活を含め具体的に

7)と同様に具体的なイメージを固めておきましょう。

活動であれば求められている要請に対して、

具体的な現段階のアイデアを伝えるのも良いと思います。

一方で、協力隊事業の目的2番目の文化的な交流も重要であるため、

ここに関してどうしていきたいか伝えたいところです。

 

9)帰国後の参加経験をどのように活かすか

協力隊はゴールではなく、むしろスタートだと思います。

その経験をどう社会還元していくのか、

または協力隊の経験をもとに大学院で学びを深めるなど

その選択肢は様々です。

派遣後に自分の価値観が変わるかもしれませんが、

現時点の想いを伝えていきましょう。

 

 

情報収集の方法

協力隊に関する情報収集手段はたくさんあります!

・JICAが発行する協力隊の活動を紹介する雑誌「クロスロード」

・JICAのHP

・協力隊説明会

・OBOGの座談会

・協力隊が書くブログ

・OBOGの活動報告書などなど

 

まずは労力が比較的かからない、

HPやブログなどネットの情報から大枠を掴むと良いと思います。

また時間があれば、

説明会に参加するのもありです。

今はわかりませんが当時の説明会は、

概要の説明会だけでなく、説明会後のOBOGと座談会や

個別相談ブースが設けられていました。

説明会にも種類があり職種別説明会や、新卒対象の説明会

語学や途上国に不安がある人向けなどバラエティ豊かでした。

 

そしてさらに深く、リアルを知りたいなら

隊員の個人ブログやOBOGの活動報告書です。

個人ブログでは、

ぼくのような自分語りメインのブログもあれば、

協力隊志願者に向けた記事を投稿している方もいらっしゃいます。

ぼくもこれらの先輩方には本当にお世話になりました。

 

特に協力隊員のブログで有名なのがこちらの方。

宮﨑大輔さん

jiburi.com

 

ぜひ一度ブログを覗いてみてください!

参考になる情報ばかりです。

 

最後に活動報告書に関して。

協力隊員は全員派遣後、

3ヶ月、半年、1年、1年半、最終(2年)のタイミングで

活動報告書というものを提出しています。

これは協力隊事業を支える国民の方々に活動内容を公表しているもので、

一般閲覧が可能です。

 

詳しくはこちら

 

この報告書は当然ぼくも書いており、

第3回まで提出済みです。

現地の教育事務所でその進捗を発表した様子はこちら。

 

kyouryokutai.hatenablog.jp

 

 

活動の様子や活動計画の進捗をこちらで報告しています。

より現場の課題感を知るにはとても良い情報ツールで、

ぼくはかなりオススメです!

自分が希望している国の同職種の隊員のレポートが見つかれば、

より具体的な活動をイメージしやすいと思います。

 

 

今回はかなり長文になってしまい申し訳ありません!

個人的に協力隊を志す人は応援したいと思っているため、

その想いが溢れた結果だと思います笑

もし何か知りたいことがあれば、

こちらに気軽にリクエストいただければと思います。

 

インスタアカウント→kake_came

Instagram

 

ここまでご覧頂きありがとうございます。

次回も協力隊の選考編続きます!

 

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