元営業マン、カメルーンで教師になる

1994年26歳 求人広告/営業・ライター業務を経て退職。青年海外協力隊員としてカメルーンの小学校に勤務。充実した活動をアピールするよりも、現場経験のない自分が体当たりでどこまでやれるのか、そしてその中で感じた素直な気持ちを書いていきたいと思います。趣味はお茶と登山。

コロナの猛威がカメルーンにも

ニュースで話題のコロナウィルス。

 

カメルーンにいると日本の出来事が、

どこか他人事のように思えて、

あまり詳しく知らなかったのですが、

学校閉鎖の措置を講じたというニュースを聞き

ウィルスの感染力の怖さを感じました。

 

 

カメルーンではまだ感染者は幸い確認されていません。

仮にカメルーンで感染が拡大したら、

医療設備に限界のあるカメルーンでは多くの犠牲が出ることが予想されます。

 

そんなコロナの脅威はカメルーンにも行き届き

警戒の雰囲気が出ています。

 

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しかし残念ながら、

アジア人であるぼくたちには肩身が狭い思いをすることに。

 

 

それはカメルーン人の多くが、

コロナ=中国の病気

つまり中国人は危険人物という認識を持ち、

アジア人差別が加速しているということです。

 

 

以前の記事にも書きましたが、

カメルーンではアジア人=中国人という

雑な認識が一般的で、

ぼくたち日本人は頻繁に中国人に間違われます。

 

そして中国はカメルーンに対して、

資金協力をしているNo.1の国であるにも関わらず、

そのやり方や方針から中国人はカメルーンの中では、

あまり良い印象を持たれていません。

 

 

以前から中国人差別の影響を受けてきている

ぼくたち日本人ですが、

最近はコロナの影響もあり、

心ない言葉を浴びることもあるようです。

 

 

あるようです。

という言葉を使ったのは、

ぼくの自身は小さな町に住んでおり、

比較的自分の存在を認知されているため、

直接言われたことはありません。

 

しかし他の隊員の話では、

中国人に間違えられ、

タクシーの乗車拒否。

街でコロナと馬鹿にして指を差される。

コロナだから近寄るなと一方的に敬遠する。

 

そんなことがあったようです。

 

 

こちらとしては、

ボランティアとしてカメルーンのために

遥々日本からやってきて活動しているにも関わらず、

その冷たい言葉に悲しい思いをするのは、

なんだか理不尽だなあと思うこともあります。

 

 

しかしきっと彼らに悪意はなく、

彼ら自身もカメルーンの医療事情がわかっているからこそ、

デリケートになっているのかもしれません。

 

実際、カメルーンには中国人が多くいます。

きっと仕事で本国へ行き来している中国人もいるため、

カメルーンでコロナが蔓延する可能性はゼロとは言い切れないでしょう。

 

きっとぼくたちが予防のためのマスクをしたら、

余計にコロナを意識付けてしまうかもしれません。

 

 

 

ですが思うのは、

コロナウィルスによって人が亡くなり、

猛威をふるっている以上、

軽い気持ちで嘲笑ったり馬鹿にしたりしていいのでしょうか。

 

もし自分の家族が、

コロナの犠牲になっても、

同じ態度が取れるのでしょうか。

 

 

「相手の立場になって考える。」

カメルーン人には少し苦手なことかもしれません。

それが民度の低さと言われてしまうのか

わかりませんが、

物事の背景を捉える視点を、

彼らにも学んで欲しいと願うばかりです。

 

 

 

それよりも何より、

早く事態が終息しますように。